今回試打したのはテーラーメイドの中でもシニア層をターゲットにした高級感のあるグローレシリーズの最新モデル「グローレF ドライバー」になります。
テーラーメイドと言えば調整機能が多彩なイメージがありますが、このドライバーに関しては結構シンプルです。実際に調整機能を上手く使いこなせているゴルファーは私の周りにもそんなにいないので、これぐらいがちょうどいいと個人的には思います。
ヘッドの体積は460ccでクラウンは面長の光沢のあるパールホワイト一色ということもあって、アドレスした時は結構な大きさを感じました。投影面積も大きめです。白ヘッドは今や定番になりつつありますが、特にテーラーメイドと言えば白のイメージが強い人も多いのではないでしょうか。
このドライバーはシャフト脱着方式の弾道調整機能付きですが、ニュートラル状態では少しフックフェースで、アップライト仕立てということもあり、見た目の捕まり感はかなり強いです。
実際に打ってみても、やはり捕まりはよく、ドロー気味の球が多かったです。スピン量は少なめで飛距離を伸ばしたい方には適しているドライバーだと思いました。球離れが速いながらも、しっかりとリフトする直進性の高い高弾道でインパクトの瞬間から、ボールが持ち上がる感覚で打ち出されていきました。
ボールが上がらないことでキャリーが稼げない。結果的に飛距離不足となっているゴルファーにとっては、この滞空時間の長さと直進性の高さが、確実に飛距離を稼いでくれると思います。
純正シャフトのGL3300は非力なシニア層をターゲットにしているわりにはハードな味付けだと思いましたが、ひと振りして実感できたことは、バランスも振り心地も実に軽快で、ある程度ヘッドスピードがある方なら、かなりらくに振りきれるドライバーだということです。
また、ボールもソフトフィーリングのディスタンス系とのマッチングが機能的にも良いと思います。クラブとボールとの相乗効果で、軽快な飛距離を確実に手にしていける。そんなドライバーです。
あと、ミスヒットにもかなり寛容で、スイートエリアがかなり広く設計されているのだと思います。左右だけではなく上下にも広いので、多少打点がズレてフェースの下側で打っても、そこまで飛距離に影響がないところがとても好印象でした。
今までグローレシリーズはミドル〜ハイエイジ層向けでしたが、今回のドライバーが発売された事で、今後グローレを使用するゴルファーの年齢層がぐっと広がりそうです。
ただし、そこまでソフトなドライバーでもないので、ある程度のヘッドスピードは必要です。しっかり叩けるヒッタータイプの方は相性が良いと思います。