バックフェースこそキャビティのデザインが採用されてはいますが、フォルムもアドレスルックも、まるでマッスルバックを祐佛とさせるオーソドックスで、無駄のないデザインをしています。
トゥ側をやや高くして、エッジを効かせたスコッチタイプのフェースデザインは、直線をいかしたアウトラインで、ターゲットに対してセットアップしやすく、さすがロジャー・クリーブランドがその設計に携わっているアイアンだと実感できます。
また、スコアラインの狭い配置も特徴的で、アドレス時にはそのスコアラインが「面」として見えるため、フェースの食い付きの良さを自然と連想できます。ターゲット層である上級者にとっては、視覚的にもインテンショナルな弾道操作をイメージしやすいでしょう。
打ってみると、重心距離が短く、ボールのつかまりも秀逸でした。球質の重さとフェースコントロールの自在性を発揮してくれます。
また、キャビティによる恩恵から、打点のミスにも比較的強く、上級者のミート率の高さなら、やさしさをはっきりと実感できるアイアンです。
まさに上級者が実感できる高い操作性とやさしさを融合させたアイアンと言えるでしょう。
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キャロウェイ RAZR X BLACK アイアンの試打レビュー
このアイアンの秀逸なところは、やさしさや飛びといった機能を追求しながらも、ヘッドのフォルムを大きくしすぎていないところです。ヘッドのカラーリングも「黒」としていることは、そのコンパクトなイメージに拍車をかけて、構えやすさをサポートしています。
打ってみて感じるのは、重心の深い設計によって、フェースターンの動きもオートマチックに発揮されるという点です。
フェースの動きはスイングに合わせてゴルファーの意思に関係なく、ローテーションしていきながら、インパクトゾーンでのフェース面の動きは、限りなくスクェアに近い状態で、ターゲット方向に対して、いつも同じタイミングでとらえられたボールが、同じ打ち出し角、同じ初速感、同じスピ量で飛び出していくような感覚を持っています。
装着するシャフトは、Rフレックスのカーボンでしたが、ヘッドの挙動をサポートしながら、気持ちよく振り抜いていけるマッチングは好感触でした。
いつも同じ動きをしてくれる再現性の高いヘッドの動きが安心感に繋がりますし、このアイアンの持っているやさしさといえるでしょう。