次打地点には必ずクラブを2,3本持っていく
あなたのティショットが美しい放物線を描き、見事フェアウェイをとらえたとします。あなたはさぞかし気分がいいでしょう。しかし、あなたが手ぶらで第2打点地まで歩いて行ってしまったとしたら「ちょっと待った!」と言わねばなりません。
手引きカートやフェアウェイに乗り入れ可能な乗用カート、または担ぎでプレーしている場合には、第2打点地に着いてから、クラブを選択しても良いでしょう。しかし、そうでない場合は、クラブ(乗用カートであれば、あなた自身も)を積んだカートは、カートパスと呼ばれる専用道路を走行しているケースが多く、しかも大抵の場合、その道はホールの端、時には林の中に敷かれています。
そうなると、歩いてボールまで行ってしまった場合には、遠く離れたカートまでクラブを取りに行かなければいけません。それは明らかに時間の無駄であり、スロープレーの原因になります。
キャディがいればクラブを持ってきてくれることもありますが、プレーヤーが4人ともフェアウェイをキープしているケースはアマチュアでは稀です。林の中に打ち込むことも多く、みんながみんなキャディに頼っていては、進行が遅れるばかりです。
したがって、どんなにいいショットを放った時でも、ボールに向かう時は、あらかじめ使いそうなクラブを3本ほど持っていくようにします。乗用カートの場合にも、カートを離れるときは、残りの距離をキャディに聞くなりして、自分でおよその見当をつけるなどして、複数のクラブを持っていくようにしましょう。
例えば5番アイアンの距離かなと思ったら、その前後の4番と6番のアイアンも持っていくようにします。但し、これも打ち上げや打ち下ろし、風の向き、ライの状態などによって変わってきます。どのクラブを持っていくかは経験でつかんでいきましょう。
また、林に打ち込んだ時には、連続した番手を持つよりも、5番アイアン、7番アイアン、ピッチングウェジとロフト角に開きがあるクラブを持つといいでしょう。
ビギナーの場合、ロフトのあるウェッジ類だけを持っていくケースが多いですが、横に出すだけの場合でも、ボールを低く打ち出して枝の下を通したほうがいいことがあります。そういったケースをそうていして、ロフトの少ないクラブをもっていくのです。
キャディはプレーヤー個人でなく組みにつくもの
これは以前、女性のキャディから聞いた話なのですが、ある男性客は「次に使うクラブを持って行ってください」と難度お願いしても、一度もクラブを持とうとせず、自分のボールのあるところに行ってから、「おい、5番アイアンちょうだい」などと彼女を呼びつけたそうです。
これだけでも問題なのに、さらにそのゴルファーは、ショットを曲げてボールが斜面の上の方に止まってしまった時でも、手ぶらで歩いていき、斜面の上から、クラブを上までもってくるように言い放ったそうです。あなたは、絶対にこんなことをしてはいけません。
同様に、林の中や隣のホールからキャディを呼びつけるなどは、ゴルファーとして最低の行為と言えるでしょう。
お金を払っているのだから、こき使って当たり前という態度は、あまりにもセコ過ぎます。そういう人は、知らず知らずのうちにキャディから扱いの面で不利益を被っているかもしれません。キャディも人間ですから、気配りのあるお客の方に無意識にやさしくするのは当然のことです。
そもそも、一般営業日のゴルフコースのキャディというのは組みにつくものであり、プレーヤー個人につくわけではありません。どうしても自分の好きなように使いたいのであれば、プロのような自分専用のキャディを付けることです。
その点、上手い人というのは、大抵の場合、自ら進んでキャディバックからクラブを数本抜いて持っていくものです。それは、状況をよく見極めてから番手を決める必要があるからであり、ボールの地点まで行ってキャディとやりとりをするムダを省き、プレーに集中したいためです。